リツイートするだけでも記憶と学習に悪影響を及ぼす(認知負荷理論)

リツイートするだけでも記憶と学習に悪影響を及ぼす(認知負荷理論)

ツイッターで役立つ情報を知るとリツイートして情報を共有したくなることがあります。

しかしその行為によって内容の理解や記憶を妨げることがあります。

なぜなら脳のリソースを無駄に消費してしまうからです。

さらに無関係なテストでもパフォーマンスを落としてしまう可能性があります。

学校のテストや資格試験を受ける予定のある人は注意してください。

認知負荷理論

これから紹介する実験の内容をより理解しやすくするために「認知負荷理論」について簡単に説明しておきます。

人間の脳はコンピューターと同じように一度に処理できる容量が決まっています。

つまり同時に複数の作業や考え事をしようとするとどれかが抜け落ちやすくなるということです。

たとえハンズフリーであってもスマホで通話しながら運転をすると注意力が散漫になることからも分かると思います。

これを認知心理学などでは認知負荷理論と呼んでいます。

リツイートするとパフォーマンスが落ちる

コーネル大学と北京大学の研究によるとリツイートをするといま見たものに対する学習と記憶を妨げることが分かりました。

実験では北京大学の学生にWeibo(中国のツイッターのようなマイクロブログ)を通してメッセージを提示しました。

各メッセージを読んだ後に一方のグループのメンバーにはリツイートするか次のメッセージに進むかの選択肢がありました。

他のグループには次に進むという選択肢のみ与えられました。

全てのメッセージが表示された後でその内容についてのオンラインテストを受けてもらいました。

その結果、リツイートしたグループのメンバーが誤答した割合は他と比べて約2倍も高かったのです。

リツイートしたことで後でまた読めるという心理が働き覚えなくなったのかといえばそうではないのです。

ここでさきほど説明した「認知負荷理論」が登場します。

つまりリツイートをすることによって認知の過負荷が起こり、理解したり覚えるという作業を上手く行えなかったのです。

この程度の作業であっても認知に負荷を生じさせてしまうのです。

なぜなら共有するかしないかの選択がある場合、それを決定すること自体が認知リソースを消費してしまうからです。

テスト前にスマホに触れないほうが良い

この実験では別の恐ろしい結果も判明しています。

それはWeiboに表示されたメッセージと無関係のペーパーテストであってもリツイートした被験者は点数が低くなるということです。

その時点だけではなくその後のタスクにも悪影響を及ぼすことがあるのです。

学校のテストや資格試験を受けるときは直前にスマホに触れるのを控えたほうが良いかもしれません。

参考文献:Qi Wang, et al. (2016). Don’t retweet if you want to remember.