ダークトライアドとはどんな性格か?

ダークトライアドとはどんな性格か?

ダークトライアドとはサイコパシー、マキャヴェリアニズム、ナルシズムの3つの性格特性のことです。
「dark(闇)」と「triad(三連構造)」という意味なのでイメージしやすいと思いますが性格の暗い側面を表すものです。

(上記の3つにサディズムを加えたものはダークテトラッドと呼ばれます。「tetrad」は4を意味します)

心理学の世界で性格を表すモデルとして有名なものに「ビッグファイブ」がありますが、それでは表すことの出来ない負の側面にフォーカスした指標です。

3つの性格特性については以前より議論されていましたが2002年にブリティッシュコロンビア大学のデルロイ・L・ポールハスとケビン・M・ウィリアムズによって構造化されました。
新しい概念ではありますが様々な心理実験において頻出する語句となっています。

ダークトライアドの特性が強い人は犯罪をしたり組織にダメージを与える可能性が高くなると言われています。

サイコパシー、マキャヴェリアニズム、ナルシズム

ダークトライアドの3つの特徴についてさらに詳しく説明します。

サイコパシー(精神病質)

3つの特性の中で最も悪意があると考えられているのがサイコパシーです。
他者への共感に欠け冷笑的な特徴を持ちます。
また衝動性やスリルを求め道徳心に欠けます。反社会的行動を取ることもあります。

マキャヴェリアニズム

自分の利益のために他者を操ったり嘘をついたりするのがマキャヴェリアニズムです。
お世辞を言ったり親切なフリをして相手をコントロールしようとすることもあります。
『君主論』の中でどんな手段でも最終的に国家のためになるなら許されると主張した政治哲学者のニッコロ・マキャヴェッリに由来します。

ナルシズム(自己愛傾向)

他者からの注目や賞賛を求めるのがナルシズムです。名誉や地位にも執着します。
相手から特別な感情を持たれることを期待し自分でもそれが当然と思っています。
上記2つと異なり病質性のものでないとされています。

ダークトライアドの3つの特性は重なる部分もありますがその程度についてはまだ評価が定まっていません。
サイコパシーもマキャヴェリアニズムも他者を利用するという同じ特性を持ちますが、前者が政治活動などに関心を持ちやすいのに対し後者は無関心といった違いもあります。

なぜダークトライアドは存在するのか

ダークトライアドは遺伝的特性を持つと言われています。
環境要因は微少ですがマキャヴェリアニズムは経験の影響を受ける可能性が指摘されています。

なぜダークトライアド特性を持った性格が存在するのか理由は分かっていませんがいくつかの仮説はあります。

一つ例を挙げるなら交配戦略についてのものがあります。
子孫繁栄には交配を重視する「ファーストライフ」と子育てを重視する「スローリプロダクティブ」という2つの戦略があります。
人類は通常は後者を採用していると考えられています。

しかしそれだけでは絶滅の可能性がありますからダークトライアド特性を持った人間が性交を頻繁に行うことで前者の戦略も取れるようにしているのではないかという説です。

ダークトライアドは異性からモテるという調査結果もあります。
外見については平均より優れているという研究もあればその反対の結果のものもあります。
そのため外見的魅力よりも相手をコントロールする能力でモテているのかもしれません。

また社会的成功を収める人も多いですがその状態は長くは続かないようです。

ダークトライアドの性格を持つ人は決して珍しくはありません。
性別では女性よりも男性に多いと言われています。
職場や学校などでも見掛けますから利用されないように気をつけましょう。

参考文献:Delroy L Paulhus,Kevin M Williams(2002)The Dark Triad of personality: Narcissism, Machiavellianism, and psychopathy
Jonason, P. K., & Webster, G. D.(2010)The dirty dozen: A concise measure of the dark triad.

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