【GoToトラベル】なぜ観光・旅行業界ばかり優遇されるのか?

【GoToトラベル】なぜ観光・旅行業界ばかり優遇されるのか?

政府はGoToトラベルの再開を2022年1月以降にするという方針を決定したようです。コロナの重症化を防ぐ飲み薬が年内に実用化されるのか見極めた上で再開したいということでしょう。

GoToトラベルの話題になると「なぜ観光・旅行業界ばかり優遇されるのか?」と疑問に思う人もいるかもしれません。

政府がなぜ観光産業の対策に税金を投入しているのかは分かりませんが、GoToトラベルは悪い手ではありません。その理由について説明します。

消費者が節約したとき影響を受けやすい業界の中で体力のない企業が多い

わたしたち消費者はコロナ禍のような収入の減少やその恐れのあるときに支出を抑えようとします。このとき真っ先に節約するのが娯楽や贅沢に関するものです。

旅行や高級なレストランでの外食、ブランド物の購入、車の買い替えなどを控えるでしょう。これらの業界は消費者の節約志向によって打撃を受けやすい業界です。

これらの業界の中でブランド品や自動車を製造している会社は大企業が多いです。体力もありますし、金融機関から資金を調達する手段を多くあります。

しかしホテルや旅館、レストランなどは中小、零細企業が非常に多い業界です。消費者が財布の紐をきつくすればその影響を大きく受けます。
また元々資金繰りが悪化している企業もありますから簡単に倒産してしまうのです。

つまり消費者が節約したときに影響を受けやすく、体力のない企業が多いという点で税金による救済が必要ということです。

税金を投入したときのリターンが大きい

世の中にある商品やサービスの中には値下げや優遇措置によって消費量が大きく増えるものもあれば、それほど増えないものもあります。

近所のスーパーがどんなに安売りをしても顧客が買う量が2倍3倍になることは少ないでしょう。
しかしホテルや旅館の料金が値下げされれば1泊を2泊にしたり、年に1度の旅行を2度にするという人は増えます。

つまり税金を同じだけ投入しても、業界によって経済全体に与える影響は変わります。
そのリターンが大きいということで観光産業に税金を投入することは一定の経済合理性があるといえます。

感情のレバレッジが効く

そして最後の理由としては人の感情に働きやすいということです。

旅行に行った人はその話を周囲にしたり、インスタに投稿します。それを見聞きした人は経済が動き始めていると感じやすくなります。

また観光産業の景気が良くなるということはその周辺の業界、鉄道や航空、食品、地元の産業なども潤うということですが、観光産業はこれらの波及効果が誰でもイメージしやすい業界でもあります。

仮にBtoCではない製鉄業界などの景気が良くなったといわれても一般の人はそれがどのように波及するのかイメージしにくいです。

経済は感情で動くものです。人々の感情を動かすことができれば穴を掘って埋めるだけの作業に税金を投入しても景気は良くなります。
感情のレバレッジがどれだけ効くのかということを考えたときに観光産業はそれなりに期待できる業界といえます。

減税したほうが良いのか?

以上がGoToトラベルがそれなりに合理的だといえる理由です。

そんなことより減税したほうが良いと考える人もいるかもしれませんが、減税しても動かない人は動きません。

コロナ禍のような状況ではもともとアクティブな消費行動をする人の多いところを刺激したほうが経済は動きやすいのです。
これについてはまたどこかで説明したいと思います。