前回の「殺される!という叫び声に駆け付けたのは自分だけだった実話」の後日談です。
あれから仲直りした二人の結婚式に呼ばれました!とかいう話ではないです。
その後の二人がどうなったか詳しいことは知りません。
集まってきた野次馬に対する怒り
あの事件がほぼ終息したころに野次馬が公園に集まってきたのです。
窓とか庭から見てる人もいました。
その表情は心配しているというようなものではありませんでした。
なんというか田舎特有の噂話のネタに一番乗りで飛びつきたいという欲求とでも言うのでしょうか。
とにかく私の嫌いな雰囲気です。田舎に限らず都会でもあることなのでしょうが。
人間のいやらしい姿を見せつけられた気分になってなんだかイライラしました。
揉めていたカップルについてはそれほどイライラはしていなかったのですが。
社会実験を開始
そこでせっかくなので社会実験を行うことにしました。
どのように噂が広まるのかを検証したのです。
といっても大したことをしたわけではありません。
スマホを手に持ちながら「仲裁に入ったオジサンがケガしたらしいよ」とエアー電話しただけです。
もちろん嘘です。仲裁に入った私はピンピンしてますから。
それに私はオジサンという年齢でもないです。と思いたいです。
結果:噂話はアテにならないことが判明
私は翌日の早朝に親戚宅から自宅に戻りました。
ちなみに今回の出来事について親戚には一言も話しませんでした。
噂話がどう入ってくるかを知りたかったので余計な情報を教えなかったのです。
結果が分かったのはそれから一週間後のことです。
たまたま親戚から違う用件で電話があったのでこちらから「なんか騒がしかったんだよね」と言いました。
そしたら教えてくれました。
翌日の午前中には親戚の叔母さんの耳に噂が入ってきたそうです。
「ケンカに巻き込まれたお爺さんが救急車で運ばれたらしい」と。
“仲裁”が“巻き込まれた”になってますし、“オジサン”が“お爺さん”になってます。
しかも救急車まで登場しています。サイレン音が聞こえなかったことを誰も不思議に思わなかったのでしょうか?
たった十数時間でここまで尾ひれがついて噂話が広まっていたのです。
噂話は本当にアテにならないということがよく分かりました。
親戚の叔母さんにはタネ明かしをしておきました。
怒られましたが。
ちなみに叔母さんはこの噂を誰にも話していないそうです。
身内にそういう人間がいなくて良かったです。