悲しみを紛らわせる方法はネットや本でいくつも紹介されています。
趣味や仕事に没頭するとか食べまくる、飲みまくるといった内容が多いです。
意外と不健康なことが多かったりもします。
悲しみを感じているときに体調不良にまでなってしまったら余計に悪化してしまいそうです。
そうならないために有酸素運動で悲しみを克服してみてはいかがでしょうか?
ハーバード大学の実験
ハーバード大学のエミリー・バーンスタインらの研究によると中程度の有酸素運動が悲しみを克服するのに役立つことが分かっています。
彼女らの研究には男性40人、女性40人が参加しました。
そしてジョギング(有酸素運動)をするグループとストレッチ(無酸素運動)をするグループとに分けられました。
それぞれ30分のの運動が終わった後に悲しみを呼び起こすビデオクリップを見せられました。
(具体的には映画『チャンプ』の悲しいシーンです)
その後で感情についてのアンケートに回答し面白いビデオとして『恋人たちの予感』を見せられました。
悲しみの量に差異が生じる
当然の結果ですが悲しいビデオクリップがストレッサー(ストレス源)として機能することは分かりました。
そしてアンケートに「悲しみを感じたときに自分ではどうする方法もないと思う」と答えた参加者は大きな悲しみを感じました。
より少ない悲しみを感じたのは30分の有酸素運動をしたグループでした。
有酸素運動のその他の効果
有酸素運動にはこの実験で示した他にもメリットがあります。
体力がつくことで仕事に良い影響を与えることができます。
また脳科学の視点からも有酸素運動によって記憶や集中力に良い影響があることが分かっています。
実験では30分となっていましたが10分程度の運動でも脳に刺激を与えることができるとも言われています。
頭の中でグルグルと悩むよりも走ってみてはいかがでしょうか?
参考文献:Emily E. Bernstein, Richard J. McNally. (2016). Acute Aerobic Exercise Hastens Emotional Recovery From a Subsequent Stressor.